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なんでも写真館

ralikkuma バッジ画像
2024/11/19 01:25

オトナの遠足🚶☕🍶大阪タリーズお遍路デラックス❇️プチ遠征編🚋《後篇》

前篇はいかがでしたでしょうか?

何とか再編集し直した後篇をお楽しみ下さい🙇

 

 

🈁ココで酒蔵通り周辺のスポットをまとめてご紹介

 

【鴻池稲荷祠碑】(←残念ながらココだけは行けていません🙇)

※コチラの画像はネットよりお借りしました

 

伊丹市北部にある鴻池児童遊園地内には「亀趺(きふ)」(仙人の乗り物とされる亀蛇(きだ)という空想上の生き物の台座)の上に古代中国の貨幣である布貨(ふか)をかたどった鴻池稲荷祠碑があります。

碑文は大坂の私塾「懐徳堂」で活躍した儒学者中井履軒が鴻池山中本家から依頼を受けて作成したもので

「鴻池家は酒造によって財をなし、慶長5(1600)年から200年も続いている。

その初代は幸元(山中新六幸元)であり山中鹿之介の子であると言われている。

鴻池家は初めて清酒諸白を製造し、江戸まで出荷した。」

という内容。

 

そもそも清酒(すみざけ)の発明は室町時代に奈良の僧坊で造られた南都諸白と言われている。

それまでは麹(こうじ)造りに玄米を用いた方白(かたはく)で濁り酒に近い酒だった。

 

新六が諸白を使った三段仕込みによる酒造技術を用い江戸時代初期に清酒の醸造法を確立、すっきり洗練された酒を造った。

新六はこの酒を江戸に送り大成功。

この成功により伊丹池田で清酒の生産がさらに拡大、船積みされた大量に江戸に送られるようになった。

新六の八男、善右衛門は姓を出身地である鴻池に改め大坂随一の豪商となった。

 

それまでの濁り酒(どぶろく)から清酒を大量に醸造する技術を開発したということでありいわば日本酒における産業革命であった。

伊丹市はこれをもって「清酒発祥の地」を標榜している。

 

ちなみに江戸時代における最大の財閥となった鴻池財閥は、明治維新による大名貸しの帳消しや第二次大戦後の財閥解体により甚大な損害を被った。

1877年に第十代鴻池善右衛門が設立した第十三国立銀行は1897年に普通銀行の鴻池銀行に転換。

1933年には鴻池銀行と三十四銀行、山口銀行が合併し三和銀行が創立された。

三和銀行は2001年にUFJホールディングスとなり2005年に三菱東京フィナンシャルグループと合併し三菱UFJフィナンシャルグループとなり現在に至ります。

 

 

【市立伊丹ミュージアム】

2022年、市立美術館、市立博物館、市立工芸センター、市立伊丹郷町館(旧岡田家住宅、旧石橋家住宅を含む)、柿衞文庫を統合して出来た。

日本酒、俳諧、近代美術·工芸など見どころ満載。

特別展以外は無料。

伊藤潤二展開催中
※怖い方がいるかもしれないので画像を加工しています
旧石橋家住宅2階より中庭の日本庭園を望む

 

〈旧岡田家住宅〉

昭和59(1984)年まで㈱大手柄酒造の北蔵として酒造りが行われていた。

正面の店舗は江戸前期の延宝2(1674)、奥の酒蔵は正徳5(1715)年ころの建立と推測されている。

全国的にも数少ない町家のひとつで伊丹の町家としては最も古い。

釜場(かまば)·竈(かまど)
洗い場
井戸
マンホールカードを頂きました
奥側は旧岡田家住宅                   手前側が旧石橋家住宅

 

〈旧石橋家住宅〉

江戸時代後期に建てられた町家

摺り上げ大戸や出格子、虫籠窓(むしこまど)など建設当初の店構えを残していることから県指定文化財になっている。

 

尚、上記両住宅は日本遺産「『伊丹諸白』と『灘の生一本』~下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷~」の構成文化財にも認定されています。

 

 

【伊丹老松酒造】

元禄元(1688)年創業。

元禄十(1697)年、伊丹の酒屋のうち大手24軒に帯刀が許され江戸幕府の「官用酒」となり、これを「御免酒」と称した。

名字帯刀の酒屋は「御酒屋」(おんさけや)と呼び、一般の酒屋とは区別され格式の高いものだった。

その例として、新酒が江戸積みされ「御免酒」の幕府納入が終わるまでは、他の酒は一滴たりとも町中には販売出来なかった。

「老松」はその御免酒の中で最も格式が高く、宮中奉納酒として、また将軍の御膳酒として有名だった。

老松丹水と呼ばれる仕込み用の地下水を無料で提供している

 

〈江戸積み銘酒名寄せ〉

和漢酒文献類衆(享保年間版行、1716年)記載の江戸流行銘酒以前の刊行と見られる古文献。

「老松」は東の大関(=最高位)にランク。

ちなみに西の大関は「剣菱」。

剣菱が東の大関にランクされている番付けもある。

先日美味しく頂いた剣菱の空き瓶
歌川広重「東海道五十三次」日本橋にも登場する剣菱
討ち入り前に剣菱をあおる赤穂浪士

剣菱や男山、松竹梅は元々伊丹発祥の酒銘であったが、灘などの蔵元に移転·買収されていった。

 

そういえば一条ゆかり先生の『有閑倶楽部』の主人公は剣菱財閥のお転婆ご令嬢「剣菱悠理」。

他の主な登場人物の姓も松竹梅、菊正宗、白鹿、黄桜など日本酒の銘柄からとっていたなァ😆

 

 

※【老松】【下り酒】について

リンク先の私の11/24の投稿に詳しい記述があります。

https://community.tullys.co.jp/announcements/efexcwirpefeonmy

 

 

【本泉寺】

永禄3(1560)年に創立。

戦国時代の武士の孤児である慈雲院日栖上人が戦○者を弔う墓所に庵を建てたことに始まり、昔は中本山として4ケ寺の末寺を擁する大寺だったと伝えられている。

境内には楠公塚(楠木正成の墓)もある。

伝説や顕彰のものも含めて全国に数基確認されているもののひとつ。

この地の墓は天保年間(1830年代)の伊丹の古地図には既に記されている。

手水堂
東門
妙見菩薩を祀るお堂
浄行菩薩を祀るお堂                    伊丹台地の地下水である、地下100mから汲み上げた北摂山地の伏流水が右側の蛇口から出ます

 

 

🍶

伊丹から清酒造りを導入し、江戸中期以降、下り酒の産地として台頭したのが「灘五郷(なだごごう)」。

現在の西宮市の今津郷·西宮郷から神戸市東灘区の魚崎郷·御影郷、灘区の西郷と東西12kmに及ぶ日本最大の清酒酒造地帯で日本酒生産量の1/4のシェアを占めています。

 

①麹菌や酵母の栄養分となるリンやカルシウムなどのミネラルをたっぷり含んだ「宮水(みやみず)」を得たこと。

②18世紀後半以降、芦屋川などの急流を利用した水車を使い高い精米度を実現したこと。

③冬の季節風「六甲おろし」を利用するために酒蔵の向きを合わせ窓の開閉で酒蔵の冷却や換気か効率的に行えたこと。

④厳寒期に仕込む「寒造り」や発酵を促す「三段仕込み」など匠の業を身につけた「丹波杜氏(たんばとうじ)」を丹波地方から招いたこと。

⑤伊丹や池田が一旦川を下って港へ酒を送る必要があったのに対し、灘地域は海岸地域にあった為船積みの便に恵まれていたこと。

 

などが清酒生産の中心となった要因と考えられます。

 

㊗️2020年6月、神戸市·尼崎市·西宮市·芦屋市·伊丹市が申請した『「伊丹諸白」と「灘の生一本」下り酒が生んだ銘醸地 伊丹と灘五郷』が日本遺産として認定されました。

 

※兵庫県は全国最多の日本遺産が認定されている県であり、さらに「日本酒」をテーマにした日本遺産は初。

 

🆕そして今回、日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録される見通しとなりました。

 

 

イオンモール伊丹よりJR伊丹駅方面を望む

 

夜の酒蔵通り

 

酒蔵通りエリアを満喫した一日の締めは当然&TEA

ショコラオランジュロイヤルミルクティーと久々のルラード カラメッラwithブルーベリー

 

どこかのお店でもう少し呑みたかったなと後ろ髪を引かれつつ帰路につきました😅

 

 

 

阪急伊丹駅
塚口駅で伊丹線から神戸線へ乗り換え
阪急大阪梅田駅に到着
大阪メトロ谷町線
無事帰ったヨ😆
オマケ                         マーライオンもいるよ!?

 

本日の成果…って自分へのお土産ばっかりやん😅

 

💴お会計

往路 京阪守口市駅~京橋駅      ¥220

   JR京橋駅~伊丹駅        ¥330

復路 阪急伊丹駅~大阪梅田駅     ¥240

   大阪メトロ東梅田駅~守口駅   ¥290

タリーズ              ¥2,239

ブルワリーレストラン        ¥2,900

ブルワリーショップ         ¥2,359

伊丹老松酒造            ¥1,144

 

合計                ¥9,713

 

 

プチ予算でのプチ遠征はいかがだったでしょうか?

昼過ぎから降り出した雨も小雨程度で夕方にはすっかり上がり、より風情ある酒蔵通りを楽しめたように思えます。

 

&TEA伊丹店も来月で10周年。

当然のことながら周年記念バッグやイベントなども予定されていると思います(すいません、お忙しそうだったので聞きそびれてしまいました😅)。

お近くや近郊にお住まいの方は是非この機会にご利用になられてはいかがでしょうか?

 

これからもぼちぼちと大阪(を中心として)のタリーズや&TEAのお店をご紹介して参りたいと思います。

引き続き“お遍路”シリーズをご愛顧頂けます様、宜しくお願い致します。

 

 

想定外の事態に直面し対応に手間取ってしまい投稿が大変遅くなった事をお詫び申し上げます

 

駄文に長々お付き合い下さりありがとうございました🙇🏻

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6 件の返信 (新着順)

ralikkumaさん、こんにちは!
タリハロ担当のあおいです😊

ralikkumaさんの遠征のお話楽しみにしておりました…!!😆✨✨
タリーズはもちろん、たくさんのお写真のシェア本当にありがとうございます!!!
お店の写真もたくさん撮っていただいて、じっくりと拝見させていただきました😂💕


ralikkuma バッジ画像
2024/11/22 07:18

あおいさんおはようございます。
無事後篇もお届けする事が出来ました。
お楽しみ頂き幸いです。
全国のタリーズをお遍路する事は叶いませんが、大阪をメインにお隣の兵庫や京都などの店舗もご紹介出来ればと考えています。

森のカフェ バッジ画像
2024/11/19 22:35

後編も読みごたえたっぷりで、酒造りに関係した “へぇ~” がたくさんありました😊

今でこそウィスキー好きですが、実父が昔気質の大工さんでしたので、家には日本酒しか無く、私の酒歴史は当然、日本酒から始まりました😅 なので『灘の生一本』よりも『伊丹の酒造り』の方が先輩というのは驚きでした。

それから、『りぼん』『花とゆめ』の愛読者でしたから、一条ゆかりの『有閑倶楽部』懐かしかったです🥰




ralikkumaさんの詳細なリポートを楽しみにしている一人ですが、あまり根を詰めないでくださいね🙂
歳を重ねてくると 『体を大切に』ですから🙋


ralikkuma バッジ画像
2024/11/20 07:34

おはようございます。
ありがとうございます🙇
老体にムチ打つと必ずしっぺ返しがありますので気を付けるように心掛けています😅
どんな世界でもそうですが、コーヒーや日本酒もウイスキーも奥が深くて興味が尽きません。
これからも楽しく味わいつつ、勉強していきたいです😊

でん六 バッジ画像
2024/11/19 21:16

ログハウス調で素敵なTEA店舗ですね。ちょっぴり贅沢して名所を満喫ひととき、羨ましいですね!!

遍路行かれる時はどのように作戦を立てられているのですか?


ralikkuma バッジ画像
2024/11/20 10:59

おはようございます。
ありがとうございます🙇
お遍路の際はその店舗の特徴や立地、周辺のスポットなどをあらかじめリサーチして当日のプランを立てます。
投稿についても長くなりそうな場合はあらかじめ大まかな構成やレイアウトを考えて下書きを作成。
徐々に追加や修正を加えた上で当日の結果を反映させて完成させます。

でん六 バッジ画像
2024/11/21 21:48

段取りまでしっかり立てられていて流石ですね!
ご自身への特別なお土産、楽しみになりますよね😆

みィ☆ バッジ画像
2024/11/19 17:14

無事帰られて良かったですね。前編共に
後編も興味深く拝見しました👀
&TEA伊丹店は木造平屋建てで趣きがありますね。私は日本酒が好きでなので🍶
酒造通り、伊丹老松酒造は是非訪れたくなりました。
魅力的な内容盛り沢山分かりやすい解説に写真さすがralikkumaさんです✨
オマケのマーライオン?がホッコリしました😊私も旅行が好きでシンガポールも行きました✈️本場のマーライオンは以外と小さかったです。
今、100均巡ってTULLY'Sステッカーの
カスタマイズ頑張ってますよ。


ralikkuma バッジ画像
2024/11/20 07:25

おはようございます。
ありがとうございます🙇
景観保護の為の数々の制限をクリアしつつ、見る者全てにアピール出来る素晴らしい建物として高い評価を受けているのもうなずけます。
日本酒好きとしてはこの伊丹は勿論、灘や伏見、西条も一度は訪れてみたいですね。
シンガポールは30年近く前に社員旅行で一度だけ行きましたが実物のマーライオンは案外小さいなと感じました。

100均のグッズはお店や時期により入荷状況が変わりますので、こまめに回ってみると欠品だったものが再入荷してたりもします。
完成したら是非投稿して下さいね😊

ポイ バッジ画像
2024/11/19 15:22

1日がかりの伊丹レポートありがとうございました

夜の&TEA伊丹店 ほんとうに素敵ですね
もう一度、いや何度でも行きたくなる店舗です


ralikkuma バッジ画像
2024/11/20 06:45

おはようございます。
ポイさんがこのお店を訪れて投稿されたおかげで今回のお遍路が実現しました。
もしあの投稿がなければ今だにその存在に気付いていないかもしれません。
土曜の朝のゆったりとした時間で本当に快適に過ごせました。
そして夜は暖かく柔らかな照明とインテリアで一日の疲れを癒せました。
是非もう一度訪れたくなる素敵なお店ですね😊

ジーコ
2024/11/19 07:22

流石ralikkumaさん、お酒に詳しいく日本酒と言えば灘五郷かと思いきや伊丹が先輩だったのですね
剣菱の身売りや三和銀行も興味深く拝読させていただきました。
いつもありがとうございます


ralikkuma バッジ画像
2024/11/20 01:16

ありがとうございます🙇
“清酒発祥の地”で検索すると伊丹と並んでヒットするのは奈良。
正暦3(992)年に一条天皇の勅命を受けて兼俊僧正が奈良に創建した正暦寺。
ココで15世紀半ば清酒「菩提泉」が販売されていた記録があるそうです。
既に室町時代の文献に「諸白造り」「三段仕込み」「火入れ」等のいわば清酒造りのマニュアルが確立されていた事実が数々の文献から読み取れるそうで、どうやら奈良が日本初の清酒造りの地であるのは間違いないようです。
但しこの正暦寺での清酒造りは200年ほどで途絶えています。
一方伊丹は奈良の技術をベースにして木炭による濾過を加えてそれまでの濃厚な甘口とは違うすっきりとした味と香りの辛口の酒を製造。
輸送に耐えうる品質を備え、容器もそれまでの重くもろい甕(かめ)から軽く丈夫な木の樽をつかうようになり、大量に輸送する事が可能に。
陸路ではなく船便を使い大消費地である江戸に送ったところ大ヒット。
結果伊丹と池田が清酒最大の生産地に躍り出たようで、知れば知るほど奥が深いです。

ジーコ
2024/11/30 09:46

一条天皇といえば丁度、大河ドラマで登場していましたね

ralikkuma バッジ画像
2024/12/01 07:12

塩野瑛久さんをはじめ平安時代中期って皆さんイケメン揃いですねw

ジーコ
2024/12/05 18:52

日本酒がユネスコ無形文化遺産への登録おめでとうございます