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なんでも写真館

ralikkuma バッジ画像
2024/07/10 01:27

メタモルフォーゼ

先程通勤途上にある花博記念公園鶴見緑地で撮影(7/9 22:00過ぎ)したクマゼミの羽化の様子です。

 

木の幹や枝に卵として産み付けられた後、数々の脅威(野生動物、気候、細菌等、そして人間…)から無事逃れることが出来た数少ない幼虫だけが体験する劇的変化。

コチラは21:00過ぎに撮影した木の幹を登る羽化間近の幼虫  ※トップ画像とは別個体です

ただ、このドラマチックな変貌の瞬間ですら危険と隣り合わせ。

外骨格である昆虫は成長の為に古く小さくなってしまった外皮を脱皮で脱ぎ捨てる事により大きくなります。

しかし脱皮直後の数時間は外皮は非常に柔らかく動けないので無防備そのもの。

野生動物の格好の餌食(えじき)になってしまいます。

事実私も羽化途中でアリに襲われ犠牲になったセミの幼虫を何度も目撃しています。

幸運にも天敵からの攻撃を受けずに済んだ成虫のみが残り少ない時間を謳歌(おうか)出来ます。

コチラは昨日7/9 朝に撮影したクマゼミの抜け殻

ところで皆さんセミの寿命ってご存知でしょうか?

昆虫の中でもセミは幼虫の期間が特に長いことで知られており、東日本でポピュラーなアブラゼミは3~4年、西日本でポピュラーなクマゼミは4~5年だと言われています。

アメリカにはジュウシチネンゼミという文字通り幼虫の期間が17年間というとてつもないセミが知られています。

これに対しセミの成虫の寿命は昔から1週間前後であると言われてきましたが、近年の地道な研究によりその常識が間違いであったと判明しています。

ある研究によって確認された生存日数はアブラゼミ32日、ツクツクボウシ26日、クマゼミ15日(実際はもっと生きているはず)。

クマゼミを例にとると、幼虫の期間は260週(52週×5年間)、成虫を2週と考えると2 /262=0.7~8%!(※卵の期間は計算に含めていません)

人間に当てはめると人生80年と仮定して80年×0.8%=4160週×0.8%=33.28週(8ヶ月強)。

79年余りの間、部屋に引きこもっていて人生残り9ヶ月を切ってから初めて外界と接触しパートナーを見つけ子孫を残さなければならず思わず「人生って何?!」と嘆きたくもなります😅

 

暑い盛りにはついつい「うるさいなァ!」などとセミの鳴き声を愚痴てしまいますが、その苦難の連続を逃れての最後のいのちの輝きに想いを馳せることが出来たなら蝉しぐれにも違った印象を持って優しい気持ちになれるような気がします😊

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6 件の返信 (新着順)
蓮の花
2024/07/12 21:16

神秘的です。

凄すぎます。


ralikkuma バッジ画像
2024/07/12 22:45

この光景だけは何度見ても感激します。
毎夜日本中で繰り広げられている生命の営み。
一寸の虫にも五分の魂と言いますが、彼らの想像を絶する一生を想うと自然への畏敬の念が湧いてきます。

みーたん バッジ画像
2024/07/10 22:28

すご〜いレポートありがとうございます😊
いつも頭が上がりません🙂‍↕️


ralikkuma バッジ画像
2024/07/11 10:17

ありがとうございます🙇
昔の昆虫少年が歳を経て昆虫をはじめとする自然を愛でる気持ちが復活したのだと思います。

ポイ バッジ画像
2024/07/10 12:31

蝉の成虫は約1週間ってこの歳まで間違った情報を覚えていました
実際には約1ヶ月、とても勉強になりました

近年都内でも多くのクマゼミ見るようになりました
気候が確実に変わってきていますね


ralikkuma バッジ画像
2024/07/10 14:30

かくいう私自身も数年前までは1週間説を信じていました。
専門家は検証もせずに疑う事なく、素人が根気よく調べてみると全く違った結果に。
今回の件にかかわらずいわゆる“業界の常識”とやらがいかにいい加減なものかを如実に表している好例だと思います。
先日の事務局よりのお達し通りリンクを貼るのは止めますが、『セミ寿命 嘘』で検索して頂ければ関連の記事がご覧頂けます。

温暖化の影響でクマゼミがその生息域をどんどん東に広げているようです。
もう10年もするとクマゼミが主流となりその他の種類は山奥や北の方へ追いやられてしまうかもしれませんね。

penguinlovescoffee バッジ画像
2024/07/10 07:27

美しい!
人力では作り出せない自然の美、感動です!


ralikkuma バッジ画像
2024/07/10 07:40

おはようございます。
過去に何度か撮影はしていましたが、今回のが一番鮮明に撮影出来たと自負しています。
ただセミの盛りは梅雨明け以降の為、昨晩はまだまだ羽化の個体自体が非常に少なく小一時間かかってやっと画像の個体に巡り会えました。

ジーコ
2024/07/10 06:43

なかなか観られない事象をお写真にしていただきありがとうございます
脱皮直後の羽がとても綺麗です
人間でいうと大器晩成型と言うか長年研究に携わり日陰の存在ながらノーベル賞受賞者のような感じをしました


ralikkuma バッジ画像
2024/07/10 07:14

おはようございます。
長い長い雌伏の期間を経て自由を得ても半月~1ヶ月余りの寿命。
その為の嘆きの声をあげているように思えてなりません。

matusko
2024/07/10 05:57

神秘的ですね~✨✨✨
貴重なお写真ありがとうございます。

一斉に鳴き出す蝉の声は毎年夏に里帰りした田舎の実家で従兄弟と朝から晩まで遊び回っていた子供の頃を懐かしく思いだします🍉


ralikkuma バッジ画像
2024/07/10 07:33

おはようございます。
私も昔は昆虫少年でしたので、近かった大阪城公園へ自転車で虫取り網と虫かごを手に走り回った事を思い出しました。

matusko
2024/07/10 08:39

お気遣いありがとうございます。